2022年07月04日

鳥学会誌の新しい投稿・査読システムのおしらせ

藤田 剛
日本鳥学会誌編集委員長


日本鳥学会誌の投稿や査読、編集のためのシステムが変わりました。

以下のページが、投稿をしていただく著者の皆さん、そして査読にご協力いただいている査読者の方々の入り口のページになります。

日本鳥学会誌ログインページ
https://mc.manuscriptcentral.com/jjo

初めてこのページからログインされる時 (できたばかりですから、多くの方が初めてですね) は、左上のログイン枠の上にあるユーザーID窓の右上にある「アカウントを作成」をクリックしてください (図1)。

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図1.鳥学会誌の新しい投稿・査読システムのログイン画面



アカウント作成に必要な情報は、以下になります。姓名と所属機関 (ご住所) は、日本の文字とアルファベット、どちらでも大丈夫です。

1. 名、姓
2. メールアドレス
3. 所属機関 (住所でもOK)
4. パスワード (アルファベットと数字2文字以上)

アカウント作成後、そのままログインされます。ログインされなかった場合は、メールアドレスとパスワードを入力して、ログインしてください。

ログインしたら上のバーにある「著者」の文字をクリックし、現われた画面右にある「投稿の開始」をクリックすると、具体的な投稿作業がはじまります (図2)。

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図2.ログイン後に「著者」ボタンをクリックしてあらわれる画面


ログインできない、ログイン後の作業がうまくできない場合、あるいはシステムの不具合になどお気づきの点がありましたら、お気軽に私まで (go[at]es.a.u-tokyo.ac.jp) メールでご連絡ください。
posted by 日本鳥学会 at 18:03| 和文誌

2022年05月20日

日本鳥学会誌71巻1号 注目論文 (エディターズチョイス) のお知らせ

藤田 剛 (日本鳥学会誌編集委員長)

今号の注目論文が決まりました。

著者: 濱尾 章二, 那須 義次
タイトル: 鳥の巣と昆虫の関係:鳥の繁殖活動が昆虫の生息場所を作り出す
DOI: https://doi.org/10.3838/jjo.71.13

鳥が新しい生息地をつくりだしたり、つくり変えたりする生態系エンジニアの役割を担っている可能性がある、というアイディアは比較的古くからありました。たとえば、この論文でも引用されている Sekercioglu (2006) もそのひとつと理解しています。しかし、その実証、とくに鳥の巣がもつ生態学的機能に注目した実証研究は遅れています。

今回、注目論文に選ばれた濱尾さんと那須さんの論文は、その実証に挑戦した興味深い論文です。ぜひ、ご一読を。

以下は、著者のひとり、濱尾さんのことばです。


 私たちの論文を注目論文に選んで下さり、ありがとうございます。鳥の巣からいろいろな昆虫が見つかることについては多くの報文が出ていますが、鳥と昆虫それぞれの利益や生態系エンジニアとしての鳥の役割についてはまだほとんど調べられていません。この研究ではタイトルのテーマに迫ろうと、できるだけ明確な疑問を立て、計画的にデータを集めるよう努めました。共著者の那須さんの対応が素晴らしく早くて的確なので、解析、原稿執筆を含め、力を尽くすことができたと思っています。

 注目論文に選ばれ、オープンアクセスで多くの人に見てもらえるということは嬉しいとともに、やはりいい仕事をしなくてはいけないなと思わされます。励みにもなり感謝しています。
(濱尾章二)



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巣の中で抱卵、育雛が進むうちに昆虫の生息環境が作り出される (撮影: 濱尾氏)


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巣立った後の巣材。白く蓄積しているのは羽鞘屑 (撮影: 濱尾氏)


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ケラチン食の昆虫、マエモンクロヒロズコガ (撮影: 濱尾氏)

posted by 日本鳥学会 at 20:55| 和文誌

2021年11月24日

日本鳥学会誌70巻2号 注目論文のお知らせ

藤田 剛 (日本鳥学会誌編集委員長)

今号の注目論文が決まりました。

著者:山路公紀・宝田延彦・石井華香
タイトル:八ケ岳周辺と高山市におけるジョウビタキの繁殖環境の選好性

DOI: https://doi.org/10.3838/jjo.70.139

国内で冬鳥とされていたジョウビタキが、国内で繁殖しはじめたことをご存知の方も多いと思います。そのジョウビタキの国内での繁殖場所選択の研究です。ぜひご一読を。

この論文の謝辞を見ていただければ分るように、ほんとうにたくさんの方たちの協力によって、実現した研究です。

以下は、鳥学会編集委員のひとりとして、うれしくなるような著者のお一人からのメッセージ
この論文の掲載は、日本鳥学会に、アマチュアがプロの丁寧な指導を受けながら原著論文を発表できる場があることを証明してくれました。掲載に加えて、エディターズチョイスに選定されたことは光栄であり、感謝しております。ジョウビタキは人の生活に近い場所で繁殖します。地域の人々の生活の場から寄せられた一つ一つの情報とコミュニケーションを大切にすることで、広い調査地に感動の輪を広げることができました。この鳥は、環境順応性が高いこともあり、今後、林縁に近い住宅地や緑被の多い都市部への繁殖拡大が予想されます。しかし、まだ分かっていないことが多いです。解決のために、より多くの方々が研究されることを希望します。(山路公紀)


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市街地の住宅のベランダで営巣 2020年5月8日 長野県諏訪市(巣立ち後撮影)撮影: 山路公紀

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店舗前の郵便受けで営巣 2020年4月27日 山梨県北杜市 撮影: 山路公紀

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換羽が始まった雄が巣に餌を運ぶ 2017年8月20日 長野県茅野市(標高1,760m)撮影: 山路公紀

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巣立ち雛への給餌 2015年7月13日 長野県霧ヶ峰高原 撮影: 野中 治

(* 日本鳥学会誌では、毎号の掲載論文から編集委員全員の投票で注目論文を毎号選んでいます。選ばれた論文は、掲載直後から J-stage でダウンロード可能になります)

posted by 日本鳥学会 at 13:43| 和文誌

2021年08月27日

日本鳥学会誌70巻1号 注目論文のお知らせ

藤田 剛 (日本鳥学会誌編集委員長)


日本鳥学会誌では、毎号の掲載論文から編集委員全員の投票で注目論文を毎号選んでいます。選ばれた論文は、掲載直後から J-stage でダウンロード可能になります。

で、今回は70巻1号の注目論文の紹介。

著者:藤井忠志さん
タイトル:クマゲラの生態と本州における研究小史
https://doi.org/10.3838/jjo.70.1

白神山地のニュースなどから、クマゲラが本州の森にもくらしているのをご存知の方も多いと思います。この論文は、本州に生息するクマゲラの研究の歴史をふり返りつつ、これまでの研究によって、本州に生息するクマゲラの生態と現状、保全上の課題などをまとめた力作です。

以下は、著者藤井さんからの熱いメッセージ。

本州では幻のキツツキ・クマゲラと関って40年が経過しようとしている。その間、小笠原ロ先生からご教示を得て、先輩の(故)泉祐一氏からは生態や調査法の手ほどきを受け、白神山地を中心とする北東北のブナ林を駆け回った。白神山地が世界自然遺産指定になる前の調査では、私はじめ調査仲間が危うく命を失いかけたこともあった。そんな命がけの調査のデータや想いを70巻第1号に掲載できたことは大変うれしく、光栄に思う。

クマゲラの減少も去ることながら、クマゲラ研究の後継者がほとんどいないことに危惧する昨今である。

NPO法人本州産クマゲラ研究会 理事長 藤井忠志


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クマゲラがすむブナ林 2015年5月9日 (撮影: 藤井忠志. 青森県鯵ヶ沢)

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巣口の雄 2010年6月12日(撮影: 藤井忠志. 秋田県森吉山))

ぜひ、ご一読を。
posted by 日本鳥学会 at 11:56| 和文誌

2019年11月13日

68巻2号の注目論文は江田さんの「考古鳥類学」の総説に

和文誌編集委員長 植田睦之

2019年10月発行の日本鳥学会誌68巻2号の注目論文は江田さんの「考古鳥類学」の総説になりました。

江田真毅 (2019) 遺跡から出土する鳥骨の生物学,「考古鳥類学」の現状と展望. 日本鳥学会誌 68: 289-306.

黒田賞受賞の総説であるこの論文は,遺跡から出土する骨により,人がどんな鳥を利用していたかということだけでなく,過去からの鳥の分布,形態,集団構造や遺伝的多様性などがわかること,そして今後の研究の展望についてまとめたものです。鳥学の新しい分野を開き,発展を促す論文と考え,注目論文とし選定しました。

論文は以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.68.289

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posted by 日本鳥学会 at 11:27| 和文誌

2019年05月15日

68巻1号の注目論文は三上さんの三上さんの鳥の人工構造物への営巣の総説に

和文誌編集委員長 植田睦之


2019年4月発行の日本鳥学会誌68巻1号の注目論文は三上さんの鳥の人工構造物への営巣の総説になりました。

三上修 (2019) 鳥類による人工構造物への営巣:日本における事例とその展望. 日本鳥学会誌 68: 1-18.

この論文は,鳥がどのような人工構造物を利用しているかと,その営巣の生態学的に位置づけについてまとめ,そして,鳥にとって,人にとってのプラスマイナスについて検討した総説です。
人と野生生物の係わり合いに注目が集まる中,人工物を営巣場所として利用している鳥類について総合的にまとめられており,今後のこの分野の研究の発展を促す論文と考え,注目論文とし選定しました。

論文は以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.68.1

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posted by 日本鳥学会 at 18:08| 和文誌

2018年11月14日

67巻2号の注目論文は白井さんの落葉広葉樹林再生過程における鳥相変化の論文に

和文誌編集委員長 植田睦之


2018年10月発行の日本鳥学会誌67巻2号の注目論文は白井さんの落葉広葉樹林再生過程における鳥相変化の論文になりました。

白井聡一 (2018) 針葉樹林ギャップ地を落葉広葉樹林に再生する過程における鳥相の変化. 日本鳥学会誌 67: 227-235

この論文は,人工林内に雪害で生じたギャップに広葉樹を植林し,その後の鳥相を10年にわたって追跡したものです。
現在,全国の森林は成熟が進み,鳥相が変わってきています。また,荒れた植林を再生する試みも行なわれており,その生物多様性への効果も注目されています。本研究はこうした今後の日本の鳥の変化を考える上での貴重な情報を提供しており,また,アマチュアによる長期の研究という日本鳥学会誌らしい論文でもあり,注目論文とし選定しました。

論文は以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.67.227

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posted by 日本鳥学会 at 15:31| 和文誌

2018年05月14日

67巻1号の注目論文は小林さんのライチョウの論文に

和文誌編集委員長 植田睦之

気候変動や捕食者の増加などで,ライチョウは絶滅の危機にあり,保全のための取り組みが進められています。今回注目論文に選定された論文は,そのライチョウについての論文です。

日本鳥学会誌 67巻1号 注目論文
小林篤・中村浩志 (2018) ライチョウの群れ構成と標高移動動の季節変化. 日本鳥学会誌 67: 69-86.

この論文は,ライチョウの一年を通した群れサイズやその構成,標高移動などについて明らかにしたものです。高山での調査は,特に厳冬期は大変な苦労のもとに行なわれたものと思います。そしてその貴重な情報は絶滅の危機にあるライチョウの保全のために今後役に立って行くものと考え,注目論文として選定しました。

論文は以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.67.69

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posted by 日本鳥学会 at 00:43| 和文誌

2017年11月16日

66巻2号の注目論文は内田さんのコサギの減少についての論文に

和文誌編集委員長 植田睦之

アオサギ,ダイサギ,カワウ。こうした大型の水鳥は全国的に分布を拡げ,どこでも見られるようになってきています。反面,分布が狭くなっているのが小型の水鳥です。今回注目論文に選定された論文は,そうした水鳥の1つ,コサギの減少について示した論文です。

日本鳥学会誌 66巻2号 注目論文
内田博 (2017) 埼玉県東松山市周辺でのコサギの減少. 日本鳥学会誌 66: 111-122.


この論文は,1980年代から現在までの長期のデータに基づき,埼玉県東松山周辺でのコサギの減少について示し,その原因について検討した論文です。長期にわたる調査結果に基づきコサギの減少を示している点,原因について食物そして捕食者の両面から検討した点が興味深く,注目論文として選定しました。

なお,表紙写真も内田さんによるオオタカがチュウサギを捕らえたシーンです(コサギではないのが今号の表紙としてはちょっと残念ですが)。
オオタカに足環がついていることで「かご脱け」のオオタカじゃないかとネットで話題になっていましたが,調査のために個体識別された野生のオオタカです。

論文は以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.66.111
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posted by 日本鳥学会 at 10:59| 和文誌

2017年05月16日

66巻1号の注目論文は須藤さんらによるスズメの論文に

2017年5月16日
和文誌編集委員長 植田睦之


2017年4月発行の日本鳥学会誌66巻1号の注目論文は須藤さんらによるスズメの論文になりました。

日本鳥学会誌 66巻1号 注目論文
須藤 翼・柿崎洸佑・青山怜史・三上 修 (2017) 緑地の存在と住宅地の隙間の数がスズメの営巣密度に与える影響. 日本鳥学会誌 66: 1-9.

この論文は,スズメの減少要因について検討したものです。近年,スズメの減少が注目され,その原因として採食地や営巣場所がおよぼす影響について個々に検討されてきました。本論文ではその両方について調査検討し,どちらともがスズメの生息密度に影響している可能性を示した点が興味深く,注目論文として選定しました。

以下のURLより,どなたでも読むことができます。
http://doi.org/10.3838/jjo.66.1

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posted by 日本鳥学会 at 18:22| 和文誌